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Office2016 Microsoft ストア版(UWP版)とパッケージ版の違い

Office2016 Microsoft ストア版って知ってますか?ExcelやWordとして使う分には同じなんですが、仕様が通常のパッケージ版と違います。調べても情報が無かったので、自分で調べた結果を備忘録的に記事にしてみます。

基本はストアアプリ

Office2016 ストア版は、Windows 8から追加された、ストア形式アプリのOfficeです。見掛けやプログラムメニューがパッケージ版と同じなので、通常のWindowsアプリケーションのように感じてしまいますが、Windowsストアからセットアップできる、FacebookやTwitterなどのアプリと同じような構成で出来ています。

ただし、このエディションがプレインストールされているパソコンは、ほとんど見かけることはありません。

バージョン情報を見ると

Microsoft Office Home and Business 2016
バージョン1804 (ビルド 9226.2156 Microsoft ストア)

になっています。末尾が、(ビルド 9226.2156 Windows  Store)になっている場合もあります。

インストールメディアなどが同梱されているプレインストール版などは、通常のパッケージ版と同じ製品がセットアップされますし、Office365などのサービスでもダウンロードしてインストールするOfficeはパッケージ版と同じ製品になっています。

パッケージ版との差異

私が調べた結果を記載しますが、アップデートで変更される可能性もあります(実際、調べている途中でも、Officeの更新で値が変更されたこともあり)。

  • インストール先フォルダ
パッケージ版 C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\
ストアアプリ版 C:\Program Files\WindowsApps\

通常のストアアプリ同様に、WindowsAppsフォルダーにセットアップされています。通常このフォルダの所有権はSYSTEMに設定されているので、管理者やユーザーの権限でインストール先を確認することは出来ません。

  • アプリケーションの起動
パッケージ版 インストール先の実行ファイルのフルパス(例:C:\Program Files\Microsoft Office\Office15\Excel.exe など)
ストアアプリ版 Excel.exe、WinWord.exeで起動可能

パッケージ版ではパスが通っていないので、アプリケーションを単体で起動するには、実行ファイルのフルパスを指定する必要がありますが、ストアアプリ版では、インストール先がアクセス権で保護されている関係からか、実行ファイル名だけで起動できるようにパスが通してあります。

  • レジストリへのファイル関連付け
パッケージ版
HKEY_CLASSES_ROOT\{拡張子}\サブキー以下に、アプリケーションのProgIDが書き込まれ、ProgIDを再検索することで、拡張子に関連付けされたアプリケーションを取得することが可能
ストアアプリ版 HKEY_CLASSES_ROOT\{拡張子}\サブキーには情報がなく、HKEY_CLASSES_ROOT\{拡張子}\サブキー\OpenWithProgIDs サブキーに、REG_NONE値で再検索用のキーが保存されている

このキーでHKEY_CLASSES_ROOT\キー\Applicationサブキーを再検索すると、関連付けされているアプリケーションが記録されている。[ApplicationName]に[Excel 2016]とか[Word 2016]など

  • Win32API
パッケージ版 Win32APIの FindExecutable、AssocQueryString関数を使っても取得することが可能
ストアアプリ版 FindExecutable、AssocQueryString関数を使っても取得することガ出来ない。

普通のOfficeではない

ワープロやスプレッドシートとして使う分には、問題ありませんがサードパーティー製のアドインなどはレジストリ構成が異なるために使うことが出来ない場合があります。(検索してみると、ストア版のOfficeはサポート対応外と記載されているアドインのページなども見つけました)

ストアアプリ版Office2016の対応について(PCA会計)

AssocQueryString関数などでファイルに関連付けされたアプリケーションのパス情報なども正常に取得できないので、プログラムなどを開発する対象としては、未知の領域が多いです。

まとめ

まだ、多くのデバイスには、通常のOfficeがインストールされている状況ですが、Windows10 Sなど、ストアアプリのみが実行される環境が増えていくと予想されます。

今すぐに置き換えが起こるような状況ではないですが、今後は[Program Files]フォルダにセットアップされるアプリケーションが時代遅れになると考えられます。

ストアアプリ化されたOfficeは、その先駆けとしてマイクロソフトの意思表示なのかもしれません。

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最後までご覧いただき、ありがとうございます。

 

「Office2016 Microsoft ストア版(UWP版)とパッケージ版の違い」への2件のフィードバック

  1. MS Office2016ストアー版のエクセル・アウトルックも使い勝手が変わっています。 
    例えばエクセルでリンク削除が出来ない。アウトルックで返信文字に色を付けている場合、毎回返信文字の色が変わる。ワードについては症状確認していません。
    マイクロソフトに尋ねると簡易版なのでデスクトップ版をダウンロードして下さいとの回答を受けました。

    1. 貴重な情報ありがとうございました。同じ製品だと思って使っていると微妙に違う部分でハマることがありますよね。今後ともよろしくお願いいたします。

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