電源オフ(休止状態も含む)状態から、ネットワーク内の別デバイスから起動する(Wake On LAN)ための専用パケットをYAMAHAの高機能ルーターNVR510を使って送信してみました。(NVR510以外でも対応機種であれば可能)
この方法は、NVR510以外にもNVR500、NVR700、SRT100、RT58i、RTXシリーズでも対応リビジョンであれば可能です。
Wake On LAN
電源オフの状態から、LAN上の他デバイスから起動させることができる「Wake On LAN」。マザーボードが対応している必要がありますが、離れた場所にあるパソコンをリモート接続して使いたい場合などに便利な機能です。
その仕組みは、マジックパケットと呼ばれる専用のパケットをネットワーク内に配信して、パソコンの電源を回復させます。
ASRock製マザーボードの設定方法については別記事をご覧ください。
TELNETでマジックパケットの送信
NVR510でWake On LANのマジックパケットを送信するには、コマンドを送信して行います。最も原始的な方法としてTELNETなどのコンソールを使うことができます。
Windows10の具体的な手順は(TELNET機能は「Windows機能の有効化と無効化」から有効にしてください)
NVR510に設定されているIPアドレスが “192.168.0.1”、WOLで起動するコンピュータが接続されているMACアドレスが”00:11:22:33:44:66″ としています。
1. コマンドプロンプトを起動して、次のコマンドを入力します。
> telnet 192.168.0.1
2. NVR510に設定しているユーザー名とパスワードを使ってログインします。
> Password:[enter]
> Username:[enter]
ユーザー名など設定していない場合には[Enter]キーを複数回押します。
3. 管理者に昇格するために次のように入力します。
> administrator
> Password:<NVRの管理者パスワード>
4. 管理者でログイン後、次のコマンドを入力します。
> wol send lan1 00:11:22:33:44:55
目的のパソコンが起動したら、操作は完了です。MACアドレスのデリミタが、”:”コロン以外だとエラーになるので、必ずコロンで入力する必要があります。
まとめ
専用アプリでWake On LANで必要なマジックパケットを送信することができますが、VPNなどで接続された環境からルーターを越えてWOLを利用する場合には、ファイヤーウォールの設定やポートを解放する必要があります。
NVR510などのYAMAHA製の高機能ルーターを利用すれば、簡単なコマンドでWOLを実現することができます。
価格は通常のルーターと比較して高価ですが、ネットワークに関する性能も高いですし、細かな設定や機能が豊富なので、VPNやリモート制御などのネットワーク系の技術の恩恵を受けたい場合には、使ってみることをおススメします。
その他に出先で、アプリのインストールが制限されているような場合でも簡単なコマンドでWake On LAN機能を利用することができるようになります。
ルーター越えでWake On LANのマジックパケットの送信に困っている方の参考になれば幸いです。
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