3Dプリンターでペットボトルのキャップを造形する際のデザイン方法を備忘録的に投稿していきます。
PETボトルキャップの設計
ネットで調べた所、ネジやナットのように、ペットボトルのキャップは規格がありませんでした。
各メーカーで似たようなネジ式のキャップを使っているようで、これと言った資料も見つからなかった(見つけたのは、ネジのピッチが 3.175 という部分だけ)
なので、今回は現物合わせで出来たペットボトルの蓋を造形するためのデザイン方法を紹介します。(利用した3D CADはいつもの「DesignSpark Mechanical」です)
1. 最初に30ミリの円を描きます。
2. 適当な長さに伸ばします。(だいたい、どのペットボトルも13~14ミリくらい)
3. [スケッチ|オフセットカーブ]ツールで外周から1ミリ内側にラインを描きます。
4. [編集|プル]ツールで円周の内側を選択して、底面が1ミリになるように成形します。
5. 成形した底面を選択して[スケッチモード]に変更した状態で[スケッチ|円]ツールで中心から21ミリの円を描きます。
6. 外周と同様に[スケッチ|オフセットカーブ]ツールで1.2ミリくらい内側に円を追加します。
7. 追加した2つの円の内側を選択して[編集|プル]ツールで適当な長さ(4~5ミリ)伸ばします。(この部分がペットボトルの内側に入ります)
8. [編集|選択]ツールで中心線を選択した状態で[スケッチモード]に切り替えます。
ここまでの手順で、ペットボトルに装着する蓋のおおよその形が成形できました。内側の径以外は、多少変更しても大丈夫なので作りたい形状に合わせても構いません。
ネジ部分の造形
外観が出来たところでペットボトルに装着するネジ部分を追加します。
9. [スケッチモード]の状態で、右側上から3ミリの部分から、60°の角度で2ミリの線を追加します。
10. そのまま反対方向に、同様に60°の角度で2ミリの線を降ろします。
11. 手順9の始点に直線を追加して一辺が2ミリの正三角形を描きます。
12. 造形しやすくするために、適当な場所で角度120°の直線を追加します。(この部分は、造形時にオーバーハングの状態になるので角を落とす作業です)
13. [スケッチ|トリム]ツールで余分な直線を削除して台形になるように残します。
14. [3Dモード]に切り替えて[編集|プル]ツールで追加した台形を選択します。
15. 画面左側の[回転]アイコンを選択して、中心線を選択して下のイメージのように矢印を表示させます。
16. [オプション – プル]タブを選択して表示された画面の[回転オプション|ヘリカル]を有効にします。
17. マウスを使って回転する矢印を操作して、2週くらいまわし(台形部分が螺旋状に造形されます)、ピッチ画面に[3.18]を入力します。
ここまでの手順で、ペットボトルの蓋の設計が完成しました。
ペットボトル蓋の試作造形
デザインが終わったら、早速試作してみます。
PLA樹脂で、すべてデフォルト値で出力すると、こんな感じ。
滑り止めがないので、回しずらいですがペットボトルに装着ができました。
ペットボトルによって、ネジ部分が緩い、キツイがありますが、その際は内径を少し変更して調整を行います。
まとめ
今回は、ペットボトルのキャップ(蓋)部分の試作を行いました。
定規とノギスの現物合わせ気味のデザイン(設計)ですが、汎用的なペットボトルの蓋を造形することができました。
造形物は、インスタやツイッターに先にアップするので、よかったらご覧ください(フォローもしていただければ喜びます)
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