プラモデルや3Dプリンターの造形物にエアブラシや缶スプレーで塗装する時に、換気や飛散した塗料を屋外に逃がす塗装ブースを自作してみます。
塗装ブース
塗装ブースと言っても調べてみると、タミヤやGSIクレオスなどの模型メーカーなどから出されている商品から、部屋の一角に設置するような大型の設備まで沢山あって、どんな感じにしようか迷ってしまいます。
今回はSNSで見つけた「MOTO6」さん塗装ブースを参考にして設計してみました。
材質選び
まずは、工作するための材料選びです。
机を作るくらいの大きさの板材が必要なので近所のホームセンターで売っているサイズと値段の調査。
カットされた木材は結構な値段になるので、今回は建材コーナーの大型板材をカットして使います。
まずは木材ではないですが、家の壁で使われる「ブラスターボード」。
値段が安いのが魅力的ですが、小さくカットしたりネジ留めをするので材料的に見送り。
次に目についたのは「パイン集成材」。
柔らかくて加工しやすいのが特徴ですが、気になるのは値段。塗装で汚れるのが気になってしまいそうなので、これも見送り。
次は、第一候補にしていた、芯材にべニア板を貼り付けた「合板」です。値段も「パイン集成材」と比較して低く抑えられて反りの心配もない素材です。
キレイな木目が出せる「針葉樹」の合板もありました。外観重視であれば、これもイケそうです。
数ある建材で見つけたのが、この「コンクリート型枠用塗装合板」。
名前の通り、コンクリートを流し込む際の型枠として使う用途の建材です。
普通の合板より少し値段が上がりますが、コンクリートを離型するために表面にウレタン塗装がされています。
当初は、汚れ防止用に内側にシートを貼り付けようと考えていたので、ウレタン塗装されているのは好都合。
今回は、この「コンクリート型枠用塗装合板」を使って製作していきます。
ウレタン塗装の耐溶剤性
「コンクリート型枠用塗装合板」の端材で、耐溶剤性についてしらべてみました。
使ったのは、模型や3Dプリンターの造形物を塗装する際に使っている「アクリル系」と「ラッカー系」の溶剤と、「エナメル系」塗料の溶剤。
それぞれをスポイトで「コンクリート型枠用塗装合板」に滴下して、乾燥を防ぐために逆さにした塗料瓶で覆って一晩放置しておきました。
数時間経過させた結果がこちら。
アクリル系の溶剤を滴下した部分の拡大。(残留していた溶剤を拭き取っても、表面に変化なし)
エナメル系の溶剤を滴下した部分の拡大。(残留していた溶剤を拭き取っても、表面に変化なし)
ラッカー系の溶剤を滴下した部分の拡大。(残留していた溶剤を拭き取っても、表面に変化なし)
他にも「水性」の塗料もありますが、コンクリートで耐えられるので耐水性は問題ないと考えます。
コンクリートの流し込みと離型というハードな使用を想定している建材なのでウレタン塗装の塗膜も厚くて、模型で利用するラッカー系やエナメル系の溶剤でも侵される心配もなさそうです。
塗装ブースの製作する上では申し分ない材料でした。
次回は、「コンクリート型枠用塗装合板」をカットするために、塗装ブースの設計を進めていきます。
まとめ
今回は、3Dプリンターの造形物やプラモデルのエアブラシ塗装など利用するための「塗装ブース」を自作するための下調べをしました。
ネットで検索すれば、いろんな木材を見つけることができますが、ホームセンターでは、いろんな「建材」や「木材」の実物を見ることができます。
今回も「塗装ブース 材料」や「自作 塗装ブース」などのキーワードを見つけることが出来なかった「コンクリート型枠用塗装合板」を見つけることができました。
塗装ブースを自作したいと考えている人の参考になれば幸いです。
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