3Dプリンターで造形をするスライスデータを作成する際に無料で使える「CHITUBOX」を使っていますが、1.9.0にバージョンアップした際に、出力したスライスデータ(.ctb 形式)をELEGOO MARS PROで読みこむためにファームウェアの更新を行った手順を備忘録的に投稿します。
CHITUBOX 1.9.0
無料で使える「CHITUBOX Basic」ですが 1.9.0以上にバージョンアップした場合、USBドライブに保存した.ctb形式のファイルを3Dプリンターで読み込ませた場合に、正しく表示されない場合があります。
私の「ELEGOO MARS PRO」の場合は、次の様に表示されます。
ELEGOO 公式のサポートページのログに “Compatible with Chitubox Pro and Chitubox 1.9.0” の表記があり、CHITUBOXを最新にした場合、プリンター側のファームウェアを更新する必要があります。
Update log: ①Hanging printing: Mainly fixed the problem of [when Z is set to zero and the offset is a positive value, the platform will not return to zero when the model is printed, and print directly in the air] ② Delay of turning off the lights on the first layer: Mainly fixes the problem of [the parameter value of “light off delay at bottom layer” is set in the model slice, and the first layer takes effect when printing] ③ Compatible with Chitubox Pro and Chitubox 1.9.0
USER SUPPORT FOR MARS PRO より
私のELEGOO MARS PROの場合には、バージョン情報を確認すると、V4.3.4/F2.14 だったのファームウェアの更新を行いました。
ファームウェア更新手順
ELEGOO MARS PROの場合は、次の手順でファームウェアの更新が行えます。
1. 公式ページから最新のファームウェアをダウンロードします。
2. 圧縮(.zip)形式でダウンロードされた場合には、展開を行い USBメモリーにコピーを行います。その際、圧縮ファイル内のフォルダー内のファイルを以下の様にUSBメモリーのルートにすべてコピーしておきます。(フォルダーを含めると、起動時にELEGOO MARS PROが読み込めないため)
3. 電源をオフにした ELEGOO MARS PRO にUSBメモリーを挿入して電源を入れます。ビープ音が数回鳴り、更新が行われます。起動時のメニューから[System]をタッチして[Version]を確認します。
4. 印刷するデータを選択する画面に戻り、拡張子が .CBD (写真では “ALFPGA_SPI_MIPI_CTB_P316_140_F214_pro.CBD” を選択)を選択します。
5. 印刷操作を行うと、処理が開始されます。下のような画面が表示されたら[Confirm]をタッチして続行します。
6. 続けて同様に印刷データを選択するように拡張子が .txt (写真では “marsproChiTu Mainboard SpecificationV3.0.920200612.gcode.txt” を選択)を選択します。
7 . 印刷操作を行います。
8 . 操作が開始され、下のような画面が表示されたら[Confirm]をタッチして続行します。
9. CHITUBOX 1.9.0 以降で出力したスライスデータをコピーした USBメモリーに入れ替えて、印刷データが正しく表示できるか確認します。
ファームウェアの更新が正常に行われた場合、USBメモリー内の印刷するデータがフォルダー表示ではなく、プレビューされるようになります。
まとめ
「CHITUBOX」のバージョンアップで、.ctb形式のスライスファイルが3Dプリンターに読み込めなく場合には、ELEGOO MARS PROのファームウェアの更新が必要になります。
公式ページから最新のファームウェアをダウンロードして行いますが、すべてのファイルをUSBメモリーのルートにファイルをコピーしないとプリンターの起動時にファイルを読み込まないため注意が必要です。
また、ファームウェアの更新に失敗するリスクもあるので、すぐに造形物が必要な場合には無理に更新せずに、CHITUBOXを1.8.1などの以前のバージョンに戻して造形を優先することをお勧めします。
ELEGOO MARS PROのファームウェアの更新方法に興味がある人の参考になれば幸いです。
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最後までご覧いただき、ありがとうございます。
手順の公開ありがとうございます。
我が家のmarspro(SKエディション)も同様にファームウェア更新を試してみました。
v4.4.3になったことは確認できたのですが、その後プリントデータ選択画面でCBDファイルとtxtファイルが表示されず、更新作業を完了できませんでした。
すっかり旧型機となったしまったmarsproですが、もうしばらく使っていきたいので、解決策のヒントをいただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします!
コメントありがとうございます。
とりあえず、考えられることを羅列してみます。
・USBメモリ内に正しく拡張子.CBDなどのファイルがコピーできていない(→ パソコンなどで確認)
・ファームウェア更新後にUSBメモリが一時的に見えていない(→ USBメモリを抜いてからMARS PROを再起動し、印刷画面に移動後にUSBメモリを挿入してみる)