AMD Ryzen 3800XとASRock EXTREME4を使って自作パソコンを組み立てることが出来ました。付属ファンの冷却性能を計測してみました。
使用パーツ
ず今回検証したパーツはこんな感じです。
マザーボード | ASRock X570 EXTREME4 |
CPU | AMD Ryzen 3800X |
メモリ | TraidentZ RGB PC-3200 16GB×2 |
グラフィックカード | MSI GeForce GTX 1660Ti GAMING X |
SSD | SiliconPower M.2 2280 PCIe3.0×4 512GB |
ケース | CoolerMaster H500P MESH WHITE |
付属クーラー(Wraith Prismクーラー)
Ryzen CPUには、空冷クーラーが付属してきます。CPUグレードによって違うクーラーが付いてきますが、3800Xの場合はLEDライティングが可能な最上位の「Wraith Prism」が付いてきます。
通常時のCPU温度とファン回転数をASRock公式の「A-Tuning」で計測してみました。
CPU温度が「65℃」、CPUファン回転数が「2153RPM」と、まあまあ普通の温度で落ち着いてくれています。
CINEBENCHでCPUに負荷をかけてみると、CPU温度が「90℃」、CPUファン回転数が「2960RPM」とかなり高温になります。
ファンの回転は2種類
Wraith Prismクーラーには「L」と「H」で回転数を変更するスイッチがあるので、どのくらいの差があるのかも検証してみました。
計測には、「HWMonitor」を使ってCPU温度とファン回転数を5秒毎に計測した結果です。
また、ファンの回転数制御は変更せず、デフォルトのまま検証しています。
平常時の回転数はこんな感じ。横軸は計測開始からの経過時間で縦軸は回転数(RPM)
「L」と「H」の切り替えでファンの回転数に約500RPMの差があります。2500RPMくらいの回転数では、あまり気になりませんが、3000RPMを超えると、ファンの風切音が大きくなります。
その時のCPUの温度を計測してみると、こんな感じ。横軸は計測開始からの経過時間で縦軸は温度(℃)です。
そんなに差はありませんが、62℃~64℃のあたりでキープしてくれています。
CINEBENCHでCPU負荷で計測
CPUに負荷を与えた時の温度とファン回転数について計測してみました。高負荷になった場合、「L」では3000RPMに、「H」では3700RPM前後で
「H」で高回転になるとファンの回転音が騒音になります。
同様にCPU温度を計測してみると、最高温度は95℃まで到達しました。高負荷になった時の冷却性能は「L」も「H」も大差はなく、負荷から解放された時の冷却速度も、変化は見られません。
まとめ
結論から言うと、付属のクーラーでは3800Xを冷却するには厳しい結果になりました。通常時2500RPM程度で62℃くらいをキープしてくれています。
しかし、CPUが高負荷になった場合、回転数を上げても冷却性能は頭打ちで、95℃に達します。かなり高温になるのでクロック数も下がり性能面に影響がでるのは必至です。
TDPを考えると、第三世代Ryzenシリーズでは高温になりやすい3800Xなので、このクーラーのターゲットが、TDPが低い3700X向けに作られているのかもしれません。
3000RPMを超えるとファンの風切音も大きくなってくるので、ゲームや動画編集など高負荷が必要になってくる用途の場合、常用するには騒音とのトレードオフになります。
3800Xや3900Xを使う場合には、付属のCPUクーラーより別売りの簡易水冷や冷却性能の高いクーラーを検討した方が良いです。
Ryzen CPUで別売の冷却パーツを購入するか迷っている人の参考になれば幸いです。
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